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探偵の評判
一般的なメディアで探偵や探偵事務所についてのニュースを聞くとき、どんなニュースを聞くでしょうか。
映画やドラマの主人公の探偵なら、俳優さんの熱演で概ね高い評価をもらえるのでしょうが、現実の探偵に関する評判は必ずしも良いものではなく、むしろ事件を起こしたり悪事を働いた時に報道されるケースが多いですね。
探偵は風評被害を受けている?
例1)詐欺の二次被害詐欺に遭わせる探偵業者
詐欺にあった被害者の元へ電話やメール、郵便物などで連絡し、被害金回収をネタに探偵業者が二次被害詐欺に遭わせるケースが多発しているのだそうです。
おそらく詐欺業者が探偵業者と名乗っているだけなのに、メディアでのニュースや消費生活センターなどでは明確に「探偵業者が」となっており、事実としてすっかり定着している感があります。
これこそ風評被害の最たる例といっても過言ではありません。
一つ一つのケースでちゃんと探偵業の届出の確認はしたんでしょうか。
そもそも普通の探偵でも悪い探偵でも、知りもしない詐欺被害者を狙って連絡を取ることなんてできないはずです。
考えればすぐにわかることで、できるのは詐欺被害者のリストを持っている連中、相手を騙すネタの一つとして探偵業者が都合が良かっただけだと思います。
でなければ届出から関係者がすでに判明しており、かなりの人数が逮捕されてるんじゃないですかね。
「裁判所からの通知」を騙る手口などもありましたし、誤解を生むような言い方はしないで欲しいです。
例2)元探偵社勤務の男が、別れさせ工作をした元対象者であり且つ現在の交際相手だった女性を殺害
この報道にはそもそも大きな間違いがあり、通常の探偵事務所は別れさせ工作を行いません。
別れさせ工作を行うのは「別れさせ屋」という業種であり、業務遂行のために探偵業届出が必要と彼らが自ら言っているだけです。
つまり、業務は別れさせ屋ですが、届出上は探偵業となっており、法的な必要性から彼らに探偵業を利用されている状況なのです。
業界を知らない「素人」の人たちはこの二つを同一視してしまいます。
本来なら交際相手を殺害した男は元探偵社勤務ではなく、元別れさせ屋勤務と言うべきでしょう。
ニュース報道の人たちがこんな素人目線で報道してて良いんでしょうかね?
例3)ストーカー行為の共犯で逮捕された探偵
ストーカーだった依頼者から、ストーカー行為の代行を依頼された探偵が逮捕されたというニュースが以前ありました。容疑はストーカー規制法違反の共犯です。
但し、名乗っていた名称で公開されていたWEBサイトの内容は「別れさせ屋」であったことも明らかになっています。
上述のように、探偵事務所と別れさせ屋は別物なので、届出を根拠にひとくくりにされることには純粋に違和感がありますし、上っ面だけの情報で報道されるとなんか素人くさいと思ってしまいます。
例4)マンションのベランダから物を投げたりなど周辺住民への迷惑行為、モデルガンで威嚇・立てこもりで逮捕された元探偵社代表
一応、事件の時点では「元探偵事務所代表」+「職業不詳」となっていましたが、元の職業とか職歴とか通常は逮捕の時点で報道しないですよね。
わけの分からない中毒患者のような事件を起こしてしまったわけですが、ニュース現場の人たちにとってはこういう事件の犯人の肩書として(元)探偵なんてのは本当に格好のネタなんでしょう。
しかし、このようなかなり特殊なことをしてしまった人が「探偵」のイメージで広まってしまっては、同じ業界で働く人たちはみな非常に迷惑していると思います。
まあ、この人が過去に「ジーパン探偵」などとしてテレビにレギュラー出演していたのが大きいんでしょうが、テレビ側も当時のことを反省してもうちょっとまともな人選を考えてください、と言いたいです。
元代表をしていた探偵事務所も悪い評判で認知度が上がったためか、極めて迅速に名称を変更したようでお気の毒でした。