慰謝料請求が可能な決定的な証拠を持たない相談者に対して「慰謝料請求が可能」と持ち掛ける手法が存在しています。
どのような手法か?
その人物に対して浮気の事実を認めさせて、成功報酬で慰謝料請求額の何パーセントかを弁護士費用として支払わせる手法です。
この手法によってダメ元で慰謝料請求を試みる弁護士が存在しています。
効力の弱い浮気の証拠である「メール」や「LINE」、不貞とまでは断言できない画像をもとに浮気の事実を認めさせる手法であるため、とにかく「相手に浮気を認めさせること」が重要な手法であると考えられます。
この手法のメリットは弁護士に委託して浮気相手と慰謝料請求の交渉が実施できるところにあります。
しかし、決定的な浮気や不倫の証拠では無いため、相手が認めなければ当然請求は失敗する前提で実施される手法です。
加えて弁護士も恐れぬ強気な人物が浮気相手だったケースでは、内容証明を送付しているため逆にリスクとなり「恐喝」などで弁護士と共に訴えられるケースもあるので状況次第でかなり危険な手法となります。
そもそも、相手が浮気の事実を完全否定してしまった場合には、他に打つ手段を無くしてしまう覚悟が必要です。
なんといっても「浮気を疑っている事実を相手に伝えてしまっている」のですから相手が尾行を警戒するのは当然です。
もし、この手法を選択するならば優先順位として探偵による不倫調査を先に実施することをお考えください。
探偵が慰謝料請求のために取得する証拠
たった一度の過ちである「ひと夏のアバンチュール」であっても、決定的な浮気の証拠を撮影されれば慰謝料請求は実施されます。
特に未成年の男女が不貞行為の相手であった場合には、犯罪となってしまう可能性もあります。
未成年の異性に対して既婚者が関係を持つ状況等は十分に注意しなければならないケースと言えるのです。
特に長期休暇中である未成年の男女は私服で行動しているため、年齢を偽われて知りあってしまい、知らず知らずのうちに未成年と恋愛関係になってしまうケースも考えられ、注意が必要な時期と言えるのです。
年頃のお子さんをお持ちの親御さんはお子さんの変化に注意されて、帰宅時間等も夜間に及ばないような注意が必要です。
このような注意を怠ってしまうと、結果的にお子さんの責任を保護者である親御さんが背負うことになってしまうケースも全く考えられないわけではありません。
長期休暇中の生活の変化は誰にでも考えられ、特に「アルバイト先で知り合う異性」との恋愛から大きな問題に発展し慰謝料請求されてしまうことが考えられるのです。
社員とアルバイトの間柄で浮気をしてしまう男女はどちらかが未成年であったり学生であるため、浮気が招く大きな問題を軽視する傾向が強く、まさか探偵が浮気の証拠を撮影して自分が慰謝料請求されるとは考えていないのです。
慰謝料請求を目的に不倫調査を依頼するリスク
パートナーの行動が露骨に変化し、帰宅時間が毎日のように遅くなる。
このような状況から判断して浮気の可能性が非常に高いので、浮気を制止させることを目的に不倫調査を探偵に依頼する。
そして、浮気の事実が証拠として得られたら弁護士に依頼、浮気相手に対して内容証明を送付、事実確認を実施して慰謝料請求をする。
浮気相手が事実を認めて請求に応じれば、代理人である弁護士との交渉のもとに支払方法等を取り決めることで一連の浮気の慰謝料請求が終了。
このようなスムーズな流れは理想的と言えます。
現実には浮気相手に収入や貯蓄が無く、探偵や弁護士に支払った費用が慰謝料で回収できるかどうかは確実ではないと考えるべきでしょう。
浮気相手から分割で慰謝料を支払ってもらう等も存在するケースと言えますが、慰謝料請求に費やした費用には及ばないケースが存在することを想定に考えるべきでしょう。
不倫調査を探偵に依頼し、慰謝料請求するリスクはここに存在しています。
しかし「慰謝料を浮気相手から得ることが前提」で不倫調査が実施されたならば、納得の行かない結末になる可能性がリスクとして存在するのです。
このようなリスクを無くすためには、不倫調査を依頼する以前に浮気相手について多くの情報を得て費用を抑えることが必要となります。
現実には浮気相手についての情報を不倫調査前に得られる可能性は低いのが一般的な不倫調査前の状況です。
もし、浮気相手について何も情報が無いケースで不倫調査を実施し慰謝料請求を想定しているならば、ある程度の金銭的負担のリスクを覚悟しなければなりません。